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北海道における地域医療の一環として、旭川医科大学はビデオ会議(TV会議)システムを用いた医療講演会に力を入れています。離島のような専門医が現地へなかなか赴けないような地域では、このビデオ会議を使った講演会はとても歓迎されています。地域医療を目的としたビデオ会議システムの活用は、地元の人たちにどんな恩恵をもたらしているのでしょうか。
旭川医科大学では、2004年からビデオ会議システムを使った医療講演会を実施しています。この講演会は、講師を務める専門医が大学内に設置したビデオ会議専用の部屋から講演を行い、その映像を住民が公民館に集まって聴講します。
ビデオ会議による医療講演会の大きな利点は、専門医がいない地域で暮らしている人たちに、医療や健康に関するさまざまな情報を提供できることです。北海道では、医療講演会を開きたくても限られた数の医師が遠い地域まで足を運ぶことができない理由で実現が難しい実状です。特に、利尻島のような離島ではなおさらです。しかし、ビデオ会議システムを使えば、講師である専門医の派遣が必要なく、インターネット回線さえあればどのような遠隔地でも講演会を開催できるのです。また、一度に複数の会場で同時に講演会を開催できるのもビデオ会議ならではの利点です。複数の会場からの質疑応答にも対応でき、それをすべての聴講者で共有することができます。
旭川医科大学は、北海道全域でこれまでに40回以上にわたり、ビデオ会議システムによる医療講演会を実施しています。専門医が、がんや循環器系の病気に関する最新の情報を紹介するとともに、予防のためのアドバイスをしています。これは聴講者にとても好評です。都市部から遠く離れた専門医のいない地域で暮らしている人たちは、最新の医療情報に触れる機会がさほど多くありません。そのため、地元住民にとって、ビデオ会議での講演会は先端医療や健康に関する話題を聞ける貴重な情報源になっているのです。講演のあとに質疑応答もできるので、詳しく知りたい内容を専門医から直接聞けるのも、聴講者から高い評価を受けています。
公民館を会場にしたビデオ会議による医療講演会の実施は、高齢者の多い地域で好意的に受け入れられています。理由は、機器を自分で操作する必要がないからです。ビデオ会議システムは自宅でも利用できますが、パソコンを自分で操作しなければなりません。一人暮らしの高齢者にとって、この作業は想像以上に難しく、敬遠しがちです。公民館を会場にすれば、担当者がビデオ会議システムの準備をするので、高齢者自身の作業は必要ありません。しかも、自宅に一人で配信映像を見るよりも、近所の住民同士でいっしょに講演を聞くほうが気軽に参加しやすい面もあります。
会場の手配や周知活動、通信回線の確保といった課題はありますが、ビデオ会議システムを使った医療講演会の実施は地域医療に大きく貢献します。北海道に限らず、離島や高齢者の多い過疎地域での医療講演会は望まれるでしょう。そのときはビデオ会議システムの活用を検討してみてはいかがでしょうか。